「ある人は、それをイデオロギーだといい、ある人は祖国だといった。
鳳児ポンアにはどちらも、それは夢と同じ意味だった」(本文より)
植民地支配からの解放、そして朝鮮戦争・分断へといたった時代。
子どもたちは、きびしく非情な現実を懸命に生きた!
韓国YA小説の傑作『1945,鉄原』の続編、ついに刊行。
1950年6月、朝鮮半島を分断する戦争が始まった。
戦線が南へ、北へと移動するたびに、人々は入れ替わる支配者に翻弄され、生きるための選択を迫られる。やがてソウルでも空襲が激しくなり、人間らしく平穏に暮らしたいという人々の願いはふみつぶされていく――
そんなきびしい世界で、親日派だった判事の息子や、転向した革命家の娘など、背景の異なる主人公たちはぶつかり合いながらも自分の足で歩き始める。彼ら・彼女らはどんな道を選び、どう生きようとしたのか。本当はどんなふうに生きたかったのか――。
戦時下に中学生だった子どもたちにも、日常があり〝夢〟があった。戦争・分断という不条理な現実に翻弄されながらも、それでも自分らしく生きることを模索した主人公たち。
過ぎ去った歴史の断片からそんな子どもたちの生の声をよみがえらせた、韓国の実力派作家による胸を打つ傑作YA小説です。『1945,鉄原』の続編。
※本書は『1945,鉄原』の約3年後から始まる物語で、登場人物も一部重なりますが、本書から先に読んでもお楽しみいただけます。
【対象:中学生~大人まで】
Reference: 影書房 . "あの夏のソウル", http://www.kageshobo.com/main/books/anonatunoseoul.html. accessed 09 November 2023.
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